法政の逆襲2 〜作戦会議〜
【前回までのあらすじ】
あの後、京大の罠にはまった法政は京大に協力する事になった。そして、舞台は京都のアジト“鹿苑寺金閣”へ移る…
京大「諸君、遂に六旧帝が揃った。決行の日は近い」
東北「いよいよか…クックック…」
名古屋「やってやろうじゃねぇか!!」
北大「私は手を貸すだけだ。京大に従う気はない、それだけははっきりさせておく」
九州「ところで、作戦は決まっているんだろうね?」
京大「もちろんだ。阪大、説明してくれ」
阪大「ああ」
作戦の概要はこうだ。
まず、京大・阪大・名古屋連合軍が東大に宣戦布告をする。そして、西側に注意が向いている東大軍を、
鹿児島から出航した九州軍が東京湾から、北大・東北連合軍が東北地方から攻める作戦である。
京大「作戦名は“ミッションインポッシブル”」
名古屋「なるほど、不可能な作戦…ってダメじゃねーか!」
阪大「いいじゃん、“大阪夏の陣”で」
名古屋「今は春だ!」
九州「“白虎隊”とかは?」
名古屋「自害オチかよ!」
北大「“京大・阪大・北大・九州・東北・名古屋による東京大包囲ビッグプロジェクトX”」
名古屋「長い!あとなんで俺が最後なんだ!」
東北「今流行りの“タマちゃん”でいいではないか…」
名古屋「東京ネタはダメ!」
法政「あの〜“キャリアデザイン”なんてどうでしょうか?」
京大「素晴らしい…!」
阪大「この作戦を端的に表したシンプルかつ上品な作戦名だな!」
名古屋「く、突っ込む隙がない!!」
東北「クックック…最高の夜だ…」
北大「作戦名は決定だな」
九州「法政か、聞かぬ名だがあなどれぬ奴よ…」
〜CMプロデューサー関学〜
クーデター決行は一週間後―――――
兵士達は訓練を重ね、六旧帝は作戦の最終調整を行っている。そんな中、法政は…
法政「とんでもない事になっちゃったなぁ…」
関学「やあ」
法政「君は関関同立の…何か用?」
関学「作戦名の原案は君だと聞いてね、是非僕のCMに出演してもらいたい」
法政「CM!?俺が!?」
関学「頼むよ、京大さんのお眼鏡にかなった君が出ればCMは大ブレイクするはずなんだ」
法政「ちょうどヒマだし、やりましょう!」
最初のCM―――――
法政「人生で一番嬉しかった事を思い出して演技してください」
受験生「おっしゃあ!!!東大合格!!!」
法政「法政大学に合格です」
受験生「へぇ〜」
法政「へぇ〜ってどういう事だ!へぇ〜って!失礼な!」
関学「まぁまぁ、次はいいCMだから…」
次のCM―――――
ワシントン「ウオオオオオ〜〜〜!!!」
立命館「ワシントン大学がまた暴走してますよ」
関西「悪いやっちゃな〜」
法政「僕が止めます!」
ドゴッッ!!
法政「く、首が折れ………」
立命館「タフなのは時計だけか…」
関学「どうもありがとう、おかげで2本とも最高の出来だよ」
法政「殺す気かよ!!」
関学「まぁまぁ、次はいいCMだから…」
こうして一週間は過ぎていったのであった・・・・・・。
〜勃発〜
クーデター決行日―――――
京大・阪大・名大が東大に宣戦布告し、作戦"キャリアデザイン"が始まった。
京都―――――
京大「遂にこの日が来た…」
阪大「大いに暴れてやれ!!」
名大「失敗は許されない!!」
京大「今日で、東大の時代に終止符を打つ!!」
兵士達「ウオオオオオオ〜〜〜〜〜〜!!!」
法政(あわわ…)
東京―――――
東大「今朝、京大から宣戦布告があった」
一橋「予想外だったな、いつか来るとは思ったが…」
早稲田「返り討ちにしてやろう!関東はそんなにヤワじゃない!」
慶應「早稲田の言うとおりです。数も質も私たちが上です」
東大「うむ…」
早稲田「何を迷ってるんですか!!」
東大「そうだな…では、産近甲龍には日東駒専、関関同立にはMARCGをぶつける」
一橋「我々はどうする?」
東大「我々主力で京大・阪大・名大を一気に叩く」
慶應「総力戦ですね、負ける気はしないが」
東大「短期決戦で終わらせる。念のため、ICUと上智にも招集をかけておけ」
一橋「了解」
東大「念押しついでに、東北大に援軍を頼もう」
慶應「誰に行かせますか?」
その時を見計らって、物陰に隠れていた帝京が現れた。
帝京「東北地方には、俺を派遣して下さい」
東大「いつも不祥事ばかり起こしてるお前が自ら志願するとは、珍しいな」
帝京「やだなぁ、少しでも力になりたいだけですよ」
東大「まぁいい、援軍を得るまでもない戦いだ。お前に任せる」
帝京「はっ!」
〜北の国から〜
帝京は意気揚々と外へ駆けだしていった。
帝京「戦わずして手柄を得る、こんなに楽なことったら無いぜ。
俺の昇進も近いな…」
すると、意外にも東北大は関東付近にいた。帝京は話しかける。
帝京「あ、東北さん。こんなに近くにいるとは思いませんで、
東大さんのピンチを聞きつけて駆けつけてくれたってとこですか?
ついでにお願いなんですが、援軍に来たのは"帝京の説得があったから"
ってことにしてくれませんかね?いや、勿論タダとは言いませんよ。
金はタップリ払いますから…」
東北「………」
バゴッ!!
帝京「ギエェェエエェ!!」
東北「この様子じゃ、東大は俺たちの裏切りに気づいてないようだな…クックック…」
帝京「ゲホゲホッ!」
東北「まだ生きてたのか…」
帝京「うわあああ!!」
帝京は必死で逃げた。あちらこちらを彷徨い、北大を発見した。
帝京「あ、北大さん…助けて下さい!!」
北大「君は東京の帝京君だったね?」
帝京「は、はい!」(助かった…)
北大「残念だが、私は君を殺さねばならない」
帝京「え…」
北大「君が天国に行く事を祈るが、まず無理だろうな」
帝京「うわ…!」
ガスッ!!
帝京「ぐはぁ………」
北大「彼も東京生まれでなければ、こんな死に方はしなかったろうに…」
帝京の死体の前で、北大は呟いた。
〜激突〜
帝京が北大にやられた頃、九大は自軍を率いて東京湾に到着していた。
九大「ここが東京か、くだらん都市だ。ここが首都とはな…日本の恥だ」
鹿児島「全くですな」
北九州「どうしやすか?九大さん」
九大「予定通り、京大達と戦ってる東大を背後から攻撃する」
北九州「奴らが慌てる顔が目に見えますぜ、ヘッヘッヘ………」
そして、東大軍と京大連合軍の戦場では激戦が繰り広げられていた。
日大「喰らえ!"ジャパンスパイラル"!!」
龍谷「何の!"ドラゴンバレー"!!」
ドゴーン!!
青学「くたばれ、奥義"ブルーマウンテン"!!」
関西「面白い、関西絶技"お好み焼き投げ"!!」
ズガーン!!
早稲田「"広末ビーム"!!」
名大「名古屋城パワー全開!"ゴールデンシャチホコ"!!」
チュドーン!!
戦況は膠着ながらも、層が厚い東京勢がやや有利であった。
そんな中、法政は為す術無く、ただただ戦場を彷徨っていた。
法政「どうしよう、あちらこちらで戦ってるよ…」
そんな法政の目の前に戦ってる明治と関学の姿が!
明治「"ブルガリアヨーグルト"!!」
関学「なんの、関西絶技"オクトパス焼き"!!」
バゴーン!!
法政「あっ明治!それにCMプロデューサーの関学!」
明治「法政!丁度いい、加勢してくれ!」
関学「何言ってやがる、法政は僕らの仲間になったんだ!手を貸してくれ!」
法政「うう…」
かつての盟友と今の仲間、法政に選択が迫られる!