法政の逆襲8〜〜 (5)

戦争終結に向けて動き出した予備校軍団に、帝京、日大の2校が呼び出されていた。

代ゼ「二方、よく集まってくれた。」
帝京「日大、遅かったな。」
日大「実は郡山の工学部に、法政、学習院がコンタクトを取ってきたんだ。その相手をしていてね。」
日大「両校とも、我々が戦争を終結させようとしていることに賛同してくれたようだ。」
帝京「何?学習院がいるのか?」
河合「もちろん、我々の味方になってくれるんだろうな?」
日大「ああ。力を貸してくれるそうだ。」
代ゼ「日本の最大勢力(日大)、裏社会の王(帝京)、皇室(学習院)が力を合わせることになるんだな。」
駿台「で、法政はどうする?」
一同「微妙だな・・・」
日大「まあいい、奴は東大軍、京大軍の両方に精通している。味方に付けた方が良いだろう。」

〜〜
代ゼ「しかし、今日本で最も実力を持っているのは、四工キャノンを手に入れた東工だぞ。」
日大「実はそれについては、法政、学習院が調査をしたレポートがある。」
日大「それによると、四工キャノンは文化功労賞クラスの学者ミサイルを打ち出す武器らしい。」
日大「しかし四工キャノンは未完成の状態で工場が破壊されたため、ノーベル賞クラスのミサイルでないと効果が無いそうだ。」
日大「工場を破壊するのに白川英樹弾、富士山を消すのには、工場跡で見付けた江崎玲於奈弾を使用したそうだ。」
日大「東工は弾を撃ってからその事に気付いたらしく、今は弾切れ状態だ。」
帝京「なるほど。だから理科大を引き入れて、ノーベル賞学者を求めて米に行かせたわけだな。」
代ゼ「海外の情報を持っているのか?」
帝京「海外にも拠点があるからな。そうそう、この前同志社女子を見掛けたんだが、思わずレイープしてしまってな。」
帝京「行方不明になった同志社も、近くにいたようだ。」
河合「そんなことはどうでもいい。7武神が動いたらヤバイぞ。偏差値操作が通用しない奴らは、我々では手に負えん。」
代ゼ「とにかく、早くしなければ! 法政、学習院が合流したら、すぐに動こう。」
駿台「それに、東工の手にノーベル賞受賞者が渡ったら最期だぞ。」
帝京「ああ、東工なら御心配無く。刺客を向かわせたから、理科大と共に間も無く戦線を離脱する。」
一同「え?」
帝京「めぼしい会社には話を付けてある。刺客の人選は、帝京科学大に任せたから、大丈夫だろう。」
一同「大丈夫なのか?」
帝京「弱点を突けば大丈夫。」

〜〜
〜その頃東工陣では〜
東工「フン、四工め、とんだ欠陥品を造ってくれたもんだ。」
刺客「東工さん見付けただにょ!」
東工「・・・」
刺客「受験板なんかで戦争やってないで、デジ子と一緒に半角二次元板にくるんだにょ!」
東工「・・・」
東工「・・・」
東工「萌えーっ!!!」
東工大、戦線から離脱}

〜米へ渡った理科大もとでは〜
刺客「はにゃ〜ん」
理科「萌えーっ!!!」
理科大、戦線から離脱}


〜予備校軍会議〜
日大「(帝京め、なかなかやるな。今までバカだと思っていたけど、敵に回すと恐ろしい奴だ。)」
代ゼ「(さすがは、裏社会の王。)」

〜異変〜
都内。とある病院―――――

代ゼミ「何だね、こんな時間に呼び出して…」
東医歯「どういうことですか、これは…!」
二人の目の前には二人の同一の症状を持つ患者がいた。
東工大「萌え〜〜〜!!」
理科大「萌え、萌え、萌え、萌え…」

東医歯「完全に精神を破壊されている…誰の仕業なのです!」
代ゼミ「私が知るわけないだろう?」
東医歯「とぼけないでもらおう!あんた達、予備校連合が密会を開いたのは知っているんだ!
    この患者達がここへ運ばれてきたのはその直後!偶然にしては出来すぎている!」
代ゼミ「………」
東医歯「予備校連合は今回の戦争の始末を我々“医科歯科連合”に任せてくれるのではなかったのですか!」
代ゼミ「もはや、戦況は変わった…」
東医歯「何ですって?」
代ゼミ「“七武神”」
東医歯「ま、まさか!?」
代ゼミ「察しの通り、七武神がこの戦争に加わってきた。もはや君達でどうこう出来るレベルじゃあない」
東医歯「だから、別の誰かを雇ったわけか…そして、この二人を…」
代ゼミ「ああ」
東医歯「誰だ!こんな事を出来る奴は日本にそうはいないはずだ!」
代ゼミ「帝京………」
東医歯「な!奴は戦争初期に死んだはずでは!?」
代ゼミ「奴は人を欺くのが上手い………このように!!」
代ゼミは突然自分の顔を剥いだ。すると、その顔は………
東医歯「て、て、て、帝京!本物の代ゼミは!?」
帝京「ついさっき死んだよ。そしてお前もな!」
ドスッ!
東医歯「うう……お前が……く、黒幕だったとは……」


〜かつての帝王〜
外国勢力の介入、帝京の復活、激動の中、法政は田舎のおでん屋台にいた。
隣にはボロボロのコートを着た男、前には屋台主の親父。

法政「全く、学習院はどこにいったんだろう?結局音の原因も分からず仕舞い…
   あ、こんにゃくとちくわ」
オヤジ「あいよ!」
法政「思えば、MARCHをクビになったあと、色んな事があったな〜
   明治とかみんな生きてるかなぁ?」
すると、隣のコートの男が話しかけてきた。
??「生きてるよ」
法政「ビックリした!さっきから動かないから、寝てるのかと思いましたよ」
??「はは…」
やがて、酔いが回った法政は隣のコートの男に絡み始めた。
法政「…ったく、どうなってやがるんだ今の世の中…
   東大や京大がしっかりしないから、こうなるんだ!なぁオイ!」
??「………」
法政「聞いてますか〜〜〜!?」
??「聞いてるよ」
法政「そういや、アンタの顔って東大さんにそっくりだな」
??「本人だからね…」
法政「本人!?」
法政の酔いは一気に覚めた。
法政「ま、まさか…東大軍の司令官がなんでこんな屋台に…」
東大「もう終わりだよ、軍の指揮権は全て一橋にくれてやった」
法政「そ、そんな…」
東大「私も京大も互いに決着がつけたかっただけなんだ。純粋にね…
   それがこんな風になってしまって…もう償い切れるものではない…」
法政「た、立て直しましょうよ!協力しますから!」
東大「君を見てると、昔の自分を思い出すよ。偏差値も勢力も関係なく、ガムシャラにやってた頃をね…」
法政「と、東大さん…」

すっかり気力を無くした東大。法政は東大に対し、どういう行動を取るのか!?


〜説得〜
帝京と予備校連合の会議―――――

河合「素晴らしい!東工大理科大を骨抜きにし、あの東医歯大を倒すとは!」
駿台「これで、日本最強の医科歯科連合は封じたも同然だな」
帝京「恐れ入ります」
河合「これで、残る敵は七武神か…大丈夫だろうな?」
帝京「お任せ下さい。七武神も所詮は大学、弱点はあるはずです。
   それは日本最大の勢力を持つ日大が目下調査中です」
河合「なるほどな」
駿台「ところで、代ゼミの姿が無いが…」
帝京「さあ…体調でも崩されたのでは?最近はご多忙でいらっしゃるから…」
駿台「まぁいい、で、学習院は何をしているのだ?」
帝京「法政を捜索させております。手駒は多い方が良いのでね」
駿台「そうかそうか…」
河合「この際、全てお前に任せる。任せたぞ」
帝京「はい。必ずや、この戦争を終結させてみせます!」

その頃、おでん屋では―――――
法政「東京に戻りましょう!」
東大「しつこいぞ!私はもう静かに暮らしたいのだ…」
法政「そんな事言わないで…」
東大「しつこいぞ!」
法政「セールスマンは?」
東大「しつこいぞ!」
法政「油汚れは?」
東大「しつこいぞ!」
法政(ダメだ…一度決めたら曲げない人だから…)

そして、そこへ学習院が通りがかった。
学習院「見つけたぞ、法政!」



〜〜
同志社ICUの渡米前夜、同志社の元に一通の手紙が届いた。

同志社「こんな時に手紙か・・・いやな予感がする。」
          ビリッ
同志社立命館から?よかった。同志社女子は無事に到着したのだな。」
ICU「ん?手紙か?誰からだ?見せてみろ。・・・・おい、同志社・・どうやら俺達は感慨にふけっている場合ではないようだぞ。」
同志社「どういうことだ?・・・・・そんな・・一ツ橋と阪大が我々と同じく七武神に・・。そして東大軍から東大は身を引いたようだ。」
ICU「まさかこんなことになるとはな。で、どうする?」
同志社「いや、まて。まだ続きがあるようだ。・・・・・なんてことだ、同志社女子が帝京に!東工大達をやったのも帝京!」
ICU「おいおい・・黒幕が帝京だったとは。しかし立命館もよくここまで深く調べたもんだな。」
同志社「最後の一枚に何か書いてあるな。」

(立命館)「  工  作  ハ  万  全  ナ  リ  」

ICU「どういう意味だ?」
同志社「わからん・・・ヤツのことだ。どこかの勢力に潜り込んで何か手を打ってあるのだろう。」
ICU「そうか。では、俺達はどうする?このままアメリカに向かうか、日本に戻り立命館に詳しく話を聞くのか。」
同志社「こーなったら仕方がない。二手に別れよう。お前は予定どうりアメリカに、俺は日本に戻る。」
ICU「おいおい、俺一人じゃムリな仕事だ!」
同志社「時間がないんだ!二つのことを一度にするにはこれしかない!俺はお前の力を信じる!!」
ICU「そうか・・・。わかった。では七武神のことは俺にまかせろ。立命館によろしくな。」
同志社「あぁ。では、達者でな・・・。」
ICU「達者は難しいかもなwじゃぁもう空港に向かわないと。また会おう。」
同志社「あぁ。・・・・あの野郎・・・殺してやる・・・」
ICU「ん?なんか言ったか?」
同志社「いや。なんでも。」
ICU「変なヤツ。」
              バタッ(ICUは部屋を出て行く)
同志社「・・・・殺してやる・・・・必ず・・・」

同志社にはもう一つ、日本帰還の理由があった。