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十数年前の前の話である。
国際会議の後、アメリカ大統領とイスラエル首相とソビエト書記長が、ゆったりとソファーに座って、酒を飲みかわしながら雑談していた。そして、自国の情報機関がいかに優秀かについて激論を交わしたのだった

数週間後。とある国のとある森。アメリカのCIA、イスラエルモサドソビエトKGBの部員たちがいた。彼らは、ウサギを森に放して、いかにそれを捕まえるかを競うことになったのである。

最初は、CIAがその森に入っていった。彼らは、動物達の中にスパイを配置し、全ての植物、全ての鉱物について慎重に聞き込み捜査を行った。そして、1ヶ月後、ウサギは存在し得ないと結論づけた。

次に、モサドが森に入っていった。彼らは、顔色も変えずに森を焼き払い、2週間がかりで全ての動物を殺してしまった。そして、別の森からウサギを連れてきて、ウサギをつかまえたと結論づけたのであった。

最後に、KGBが森に入っていった。彼らは、なんと1時間後に、ウサギを見つけたと言って、森から出てきた。しかし、それはどうみても、ボロボロに拷問を受けたアライグマだった。首ネッコをつかまれたアライグマは大声で叫んでいた。
「はい。その通りです!」
「私はウサギです!私はウサギです!私はウサギです・・・」