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【会費制秘密サークル】

4月の就職までの究極のモラトリアム期間を消化中の私、暇で暇で仕方ないので、前から話に聞いていて気になっていた場所を訪れてみることにしました。

そこは、いわゆる会費制のサークルのようなものでして、特に生き物を拷問したり殺戮したりするのが好きな社会人たちの集まりです。友人の紹介で行くと入会費が無料になるらしいので、知り合いに頼み込んで紹介してもらったのです。

集合時間になり、簡単に自己紹介をし合うと、とうとう殺戮の饗宴が始まります。今回の獲物は3種類。「先生」と呼ばれる人がが捕捉してきて、さっきまで暗くて狭いところに監禁していたその生き物たちを各参加者に分配しました。

まず、その生き物の足に当たる部分をちょん切ります。一度に切ってしまえばいいのに、まるでより苦しませることが目的かのように、1センチくらいずつ何度も何度もちょん切るのです。それが終わると、手に当たる部分を引き裂きます。こちらは付け根のあたりから容赦なく、まるで最初から手など存在しなかったかのように割いてしまいます。

手も足も失って途方にくれるその生き物を、とどめを刺すように針の山に突き刺します。さっき切り落としてしまった手に当たる部分も、見せしめのように、その針の山に一緒に突き刺すのです。あまりの苦痛と屈辱に悶絶せんばかりの表情を浮かべるその生き物をみんなで眺めながら、おいしいお茶をいただきました。

次回はどんな生き物を拷問しようかを相談したり、自宅で何かの生き物を切り刻んだという自慢話を聞いて写真を見せてもらったり、そんな楽しい時間を過ごしているうちに、終了時間となりました。そんなわけで私は、初めて参加した「小原流いけばな講座」の開場を、満足感とともにあとにしたのでした。