283[逆転系]怖い怖い話

ニューヨーク大停電のとき、10人の男がエレベーターが止まった。高層ビルの最上階にあるオフィスまで階段をのぼっていくことにした。階段を登るつらさを紛らわせようと、一人ずつ「怖い話」をすることにした。
1人目が出来の悪い作り話のようなもの。4人目は背筋がぞっとするような恐ろしい話。
9人が話し終えた後、ようやく最上階に近づいた。冷や汗と階段を登る辛さでみなもう汗だくである。
最後の一人が話す番になったのだが、なかなか話さない。「あまりに怖い話なので話せない」というのだ。いったいどんな話だとせっつかれて、その男は言った。
「実は、オフィスの入り口の鍵を忘れてきてしまったんだ…。」