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小学校を訪問していたクリントン大統領が、あるクラスで質問した。

「誰か "悲劇" の例を挙げられる子はいるかい?」 

小さな男の子が立ち上がって答える、「隣に住んでる一番仲のいい友だちが道で遊んでいます。

そこへ車が来てひき殺されちゃったら、それが悲劇だと思います」 

「いや。その場合は、"事故" だろうね」、クリントンが答えた。 

今度は女の子が手を上げた。

「スクール・バスに 50 人の子が乗っています。

崖から落ちてみんな死んじゃったら、それが悲劇だと思います」 

「残念だがね、それはね、"大きな損失" って言うんだよ」、

クリントンが答えた。 

教室は静まり返り、誰も手を上げようとしない。 

クリントンが言う、「どうしたんだね、みんな? 悲劇の例を挙げられる子は誰もいないのかな?」 

ついに後ろの方に座っていた男の子が手を上げた。

そして、自信なさそうに言った。

ビル・クリントンヒラリー・クリントンを乗せている飛行機が爆弾で吹き飛ばされたら、

それが悲劇じゃないですか?」 

「素晴らしい」、クリントンは顔をニコニコさせた。

「すごいよ、君。で、教えて欲しいんだけど、どうしてそれが悲劇だと思ったの?」 

その子は答えた、「だってこれは事故じゃないし、それに大きな損失でもないと思ったんです」 



(注釈:アメリカ大統領たるクリントンが死んでも大した損害ではないと言う少年の洞察に乾杯。今ならブッシュか。)